エソロジー(動物行動学)の代表的研究者:ニコ・ティンバーゲンとコンラッド・ローレンツ
エソロジーは、動物の行動・生態の観察を比較研究することによって、動物の行動の持つ意味や本質に接近しようとする学問であるが、エソロジーの基本命題は『動物・人間は、なぜ、そのような行動を取るのか?』という疑問に集約することが出来る。エソロジーの研究対象となる動物は、近代的な生物の分類法を考案した博物学者カール・フォン・リンネ(Carl von Linne, 1707-1788)の分類に従うと、動物界に分類されるものの大半であるが、一般的には脊椎動物や節足動物(昆虫)を対象とした研究が多い。
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リンネの近代的な生物分類の枠組みは、『界(Kingdom)・門(Phylum/Division)・綱(Class)・目(Order)・科(Family)・属(Genus)・種(Species)』であり、全ての生物をこの枠組みに従って分類することが可能となっている。エソロジー(動物行動学)分野の進歩発展に尽力した代表的な研究者として、オランダのニコ・ティンバーゲンとオーストリアのコンラッド・ローレンツという研究者がいる。ここでは、ティンバーゲンとローレンツの主要な研究内容と代表理論だけを簡潔に説明しておきたいと思う。
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ニコ・ティンバーゲン(Nikolaas Tinbergen, 1907-1988)は、著書『本能の研究』の中で『なぜ、動物はそのような行動をするのか?』について、エソロジーには4つの研究アプローチがあると言っている。それは以下の4つの研究アプローチであり、これを『ティンバーゲンの4つの問い』と呼んでいる。
1.どのような生理学的機序(刺激−反応)によって行動が生起するのか?=生理学的アプローチ(至近要因)
2.どのように行動が発達(変化)するのか?=発達論的アプローチ(個体発生要因)
3.その行動にどのような意味(目的)や効果(機能)があるのか?=適応的アプローチ(究極要因)
4.どのような進化過程を経てその行動が形成されたのか?=進化論的アプローチ(系統発生要因)
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オランダの動物行動学者ニコ・ティンバーゲンは、1973年に、コンラッド・ローレンツとカール・フォン・フリッシュと共にノーベル医学生理学賞を受賞したが、兄のヤン・ティンバーゲンもノーベル経済学賞の初代受賞者としてその名を知られている。
カール・フォン・フリッシュは、ミツバチが示すコミュニケーション行動である『8の字ダンス』の発見で知られる。ミツバチは餌場の場所の距離をおおまかに仲間に伝達する為に、餌場が近ければ『円形ダンス』を行い、餌場が遠ければ『8の字ダンス』を行っている。ミツバチは意図的に思考して8の字ダンスで餌場の方角を教えているわけではないが、遺伝形質による本能行動として8の字ダンスを行い、『太陽の方向』と『餌場の方向』の角度を仲間のミツバチに効果的に伝達することに成功しているのである。
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